◇ 世界の中心でアイを叫んだけもの
恐怖――血糖値があがること……
糖尿病の自分ならいなくてもいいと思う。「どうして?」自分は糖尿病治療中なんだ、もう血糖値のことなんかどうでもいいんだ。「どうでもいいと思うことで逃げているんでしょう?」「また薬を飲み続けるのが怖いんでしょ?」「通院する自分を見るのが怖いんでしょ?」そんなの、みんな同じじゃないか!「そうよ、私たちはみんな同じなのよ」「健康がどこか欠けている。それが怖い。不安だからこそ、今、検査結果を待っている。あなたがこれからも治療薬が必要か判断している。医師と患者がお互いに治そうとする。それが、治療計画。」
と、最終回のシーンを思いながら、病院の待合室で検査結果を待っていた。そこへ「診察室へどうぞ」の声が聞こえる。医師から結果を伝えられる。緊張の一瞬。「はい、血糖値・HbA1cともに正常値の範囲ですので、これからは、薬は飲まないで大丈夫でしょう。規則正しい食生活をしながら経過観察でOKです。」――やったぁ、やったーよぉ!!(アニメ:キテレツ大百科EDテーマ曲より引用)
――みんなの声が聞こえてくる。「糖尿病を悪く嫌だと捉えているのは、君の心だ」「2型糖尿病になる確率は人の数だけ存在する」――でも、みんなインスリン注射が嫌じゃないのかな?「あんたバカぁ?あんたが一人でそう思い込んでるだけじゃないの」「糖尿病との付合い方がわかれば健康でいられるでしょ」――そうだ、僕は僕でしかない。僕は健康でいたい!――今までいた世界に亀裂が入る。「おめでとう」、「おめでとう」、「おめでとう」、「おめでとう」、「ありがとう」
医療従事者に、ありがとう。糖尿病に、さようなら。そして、関わった全ての人に、ありがとう。
株式会社ロクヨンデザイン
お仕事のご依頼・お問合せはこちらから